Boston

在校生ブログ_#67 キャリアを見直すための留学 – MMKTで学ぶ理論と実践

こんにちは。
Master’s in Marketing(MMKT)プログラムに在籍しているNinoです。入学して数ヶ月が経ち、授業、そしてボストンでの生活が少しずつ日常になってきました。今回は、それらの体験談を共有したいと思います。

これまでのキャリアと、Hult進学を決めた背景

Hultには異業種に挑戦したい人、職種を変えたい人、国を変えて働きたい人。キャリアチェンジを主目的に、各々が明確な目標を持って集まっています。私自身も、現在転職活動を進めており、キャリアの次のステップを考えている点では同じです。ただ、その動機の重心は、キャリアチェンジそのものよりも、これまでの実務経験を一度整理し、理論と結びつけたうえで、次のキャリアへとつなげたいという点にありました。

Hult進学前は、日系・外資系・日系と外資のJVなど、複数の環境でマーケティングおよびセールスとして実務経験を積んできました。スピード感を持って意思決定し、試行錯誤しながら実行する現場での経験は、非常に濃いものでした。

ただ、その経験を重ねる中で、各場面でなぜその判断をしてきたのか?理論に基づいた正しい戦略とはどのようなものか?など、複数の疑問を感じるようになっていました。このタイミングで、これまでの実務経験を一度棚卸しした上で、理論を体系的に学び直し、それを再び実践に活かしたいという思いで進学を決断しました。

なぜHult、そしてMMKTだったのか

数あるビジネススクールの中で、Hultを選んだ理由は、理論と実践を行き来することを前提にプログラムが設計されていると感じたからです。MMKTでは、マーケティング理論を学ぶだけでは終わりません。この理論は、実際のビジネスでどう使えるのか。現場での判断は、理論的にどう説明できるのか。といった問いが投げかけられます。知識を増やすことそのもの以上に、これまでの経験を理論によって再整理し、再現可能な形にしていくことができる。かつ、それらを非常にダイバーシティな環境(クラス50名中、日本人は私1名です)で実践できると考えたことが大きな要因です。

また、就職活動では、何を考え、どんなフレームで判断・意思決定し、どのような価値を再現性をもって提供できるのか、を論理的に説明することが求められます。日頃学んでいる理論やフレームワークは、ネットワーキングや面接で自身の経験を構造的に語る際にも活きていると実感しています。

さらに、Hultでは、入学直後から就職活動を強く意識する環境があります。Career Development関連のセッション、CVレビュー、Networkingなど、複数のイベントが授業と並行して進んでいきます。プログラムでの学びに加えて、USにおける実際のビジネス環境に触れる機会が多く設けられていることも、大きなメリットだと感じています。

ボストンでの生活から学んでいること

ボストンでの生活は忙しいですが、とても充実しています。授業や課題だけでなく、人と会い、話し、考えを交換する機会が日常の中に組み込まれており、気がつくと一日が終わっています。その中で、私にとっては、どこでどのように暮らすかも、学びの質を左右する重要な要素に感じています。結果的に、現在住んでいるHult Houseは合理的な選択でした。移動に時間を取られず、可処分時間を確保できることは、短期間で成果を求められるプログラムにおいて想像以上に効いています。生活コストは決して低くありませんが、細かい管理に気を取られずに済む点は、精神的な負荷を下げてくれています。特に寒さの厳しい冬には、より一層その恩恵を感じています。

また、こうした日常生活と並行して始めたのがSushi Clubの活動です。
日本文化に関心を持つ学生が多い環境で、形式張らない交流の場を作りたいと考え、日本人メンバーとともに立ち上げました。運営には手間もかかりますが、授業とは異なる文脈で人と関わることで、思いがけないつながりや会話が生まれています。

学業・生活・課外活動が同じ場所で結びついている点は、ボストン、そしてHultで生活する大きな特徴だと思います。この環境があるからこそ、限られた時間の中でも、自分のペースで学びを積み重ねられているように感じています。

これから進学を検討している方へ

最後に、これからHult進学を検討されている方に向けて、進学後に特に強く感じているポイントを3点お伝えします。

まず1点目は、現職における成果(業務実績)を最大化しておくことです。ともするとビジネススクールは魔法のカードかのように語られることもありますが、これまでの実務経験・実績の土台があって、大学院における経験・成果が最大化されると感じています。特にUSでの就職は、日本での日系企業就職とは異なり、その多くは専門職採用になるため、自身にどのような専門性・実務経験があるのかを示すことが大切です。
また、日米に限らずですが、転職活動を進める上では、レジュメに記載できる具体的な実績が必要であり、それらによって会話の深さも大きく変わります。つまり、何を考え、どのようにして実行し、どのようなインパクトを出したのか、を表現できるよう準備しておくことが必要です。(私は所謂ミッドキャリアの学生のため、例えば学部卒で直接進学されるアーリーキャリアの方は、また戦略が異なるかと思います。)

2点目は、英語力を可能な限り磨いておくことです。
授業・グループワーク、就職活動など、日常生活の全ては英語で進みます。勿論、進学後に伸びる部分もありますが、基礎力があるかどうかで初動の差は大きく変わります。私も当初、ディスカッションやグループワークにおける自身の役割を見つけることに苦労しました。

3点目は、キャリアの方向性を(ある程度)考えておくことです。ビジネススクールの学生は、キャリアプランの延長上に進学を決断するケースが通常かと思いますが、実際にアメリカに来ると、キャリア迷子になるケースも耳にします。
1年のプログラムは想像以上に短く、授業・課題・就職活動が一気に重なります。アメリカに来てから自分探しをする時間は、正直あまりありません。完全な答えでなくても、一定の方向性は持っておくとスムーズではないでしょうか。例えば、私のケースですと、業界やロールは変えず、国のみ変える可能性を見据えています。具体的には、日系の在米Techスタートアップや、海外スタートアップのジャパンエントリーフェーズのポジションを検討しています。ある程度の軸を持っておくと、ジョブサーチの効率も大きく変わることを実感しています。

本記事が、これからHultや留学を検討されている方にとって、少しでも現実的な判断材料になれば幸いです。もし何か不明点などありましたら、お気軽にご相談ください!

次は、同期のMBAのHiroshiにバトンを渡します。