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在校生ブログ_#52 MIBはジェットコースター、乗る前に覚悟を決めろ

MIBでの学び

  • メリット

MIBは「Baby MBA」と呼ばれることがあります。これは冗談半分ですが、実際にMIBの学生の多くは職務経験がなく、あっても3年以下という環境で学んでいます。しかし、カリキュラムの多くはMBAと共通しており、MBAの方が進みが速いという違いはありますが、学ぶ内容自体に大きな差はありません。Business ChallengeでもMBAと重なる部分があるため、結局のところ「どこで学ぶか」よりも「誰と、どのように学ぶか」が重要だと感じます。

MIBには多種多様なバックグラウンドを持つ学生が集まっているため、斬新なアイデアが生まれることがあります。授業外では、比較的若いメンバーが多いため、どことなくリラックスした雰囲気があり、良くも悪くも緊張感が少ないです。まるで高校や大学のように、朝から授業を受け、その後にミーティングをし、一日のほとんどをクラスメートと過ごすという学生生活を送ることになります。

授業の進め方としては、教授がレクチャーを行った後、チームでその内容を掘り下げ、最終的には課題として提出する形になります。このプロセスを通じて、理論と実践を結びつける力が養われます。

また、授業内での質問や意見交換のスタイルは、日本とは大きく異なります。学生はいつでも自由に発言することができ、教授との対話が活発に行われます。特にヨーロッパ出身の学生は、どんな小さなことでも手を挙げて発言する傾向があり、たとえ「わかりません」というだけでも参加しようとする姿勢が見られます。一方で、日本やアジアの学生は比較的発言が少なく、授業は静かに聞くものという文化的な背景が影響していると考えられます。この違いは、授業への参加の仕方がそれぞれの文化における「リスペクト」の表現の違いに由来しているとも言えます。

こうした文化の違いを理解しながら学ぶことで、単なるビジネススキルの習得だけでなく、グローバルな視点を養うことができる点もMIBの魅力の一つです。

  • デメリット

一見、MIBは良いプログラムのように思えますが、もちろんデメリットも存在します。まず、MBAとカリキュラムが似ているため、職務経験が豊富なMBAの学生に比べると、MIBの学生は非常に苦労します。MBAの学生でさえ大変だと言われる内容を、職務経験の少ない私たちがこなすのは容易ではありません。

さらに、MIBは1年という短期間のプログラムであるため、スケジュールが非常にタイトで、課題も多く、正直言ってかなり忙しいです。しかし、この過程でMBAの学生や他のクラスメートに助けを求めることで、人とのつながりの大切さを学ぶことができます。

また、MIBではチーム課題が非常に多いため、頻繁にミーティングが行われます。効率的なチームに入るかどうかは運次第で、うまくいく場合もあれば、非効率なチームに苦労することもあります。

さらに、MIBの雰囲気がリラックスしすぎているため、授業に遅刻したり、欠席する学生も少なくありません。これについては、結局のところ自分自身の意識次第だと感じています。

アメリカで学ぶこと

私はアメリカで学ぶことに賛成です。その理由は「考える時間がある」からです。特に、社会人として一度働いた後に学び直すという決断は、お金や時間がかかるため、慎重に考えるべきことです。周囲の人が働いている中で学生をすることに不安を感じるかもしれません。しかし、人生100年時代の中で、1年や2年を学びに使うことは、長期的に見れば大したことではありません。

アメリカにいると、勉強する環境が自然と整っています。自ら学ぶと決めて留学しているため、授業に行くのも、英語を話すのも当たり前のことになります。その過程で新たな気づきを得ることができます。また、焦る必要はないものの、周囲と比較して焦りを感じることがあるのも事実です。しかし、その焦りを通じて、自分自身を見つめ直す機会にもなります。

仕事を始めると、自分のことをじっくり考える時間は限られます。職場では、環境や周囲に合わせて行動しなければならない場面が多く、自分の意志だけで動くことは難しくなります。その点、留学は自分自身を探求する貴重な機会です。答えが見つかるとは限りませんが、その過程こそが重要なのではないかと思います。

また、アメリカは多様な人種や文化が共存する国です。その中で生活することで、自分が「日本人であること」や「日本文化の特徴」を再認識する機会にもなります。

最後に

私は英語がほとんど話せない状態からのスタートでした。しかし、多くの人に助けてもらいながら、ここまで成長することができました。MIBのクラスメート、MBAや他のMasterの学生たちにも多くの迷惑をかけたと思います。「面倒だな」と思われたこともあったかもしれませんが、それでも支えてくれたことに感謝しています。本当にありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いします!